日本時間13日の深夜0時46分すぎ、ナスダックに初値がついたわ。
SpaceX(ティッカー:SPCX)、公開価格135ドルに対して初値150ドル。
そこから一時176.52ドルまで噴き上げて、終値は161.11ドル。公開価格比+19.3%で、史上最大のIPOの初日が終わった。
そして今回、これはいつもの「海の向こうのお祭り」じゃないの。
SBI・楽天・みずほ経由で抽選に参加した日本の個人投資家が、当事者として迎えた初値よ。あなたの周りにも、昨夜スマホを握りしめて夜更かしした人、いるんじゃない?
順番に見ていくわよ。
初日の数字:開始すら遅れた、注文の洪水
まず数字を並べるわね。
- 公開価格:135ドル
- 初値:150ドル(+11.1%)
- 日中高値:176.52ドル
- 終値:161.11ドル(公開価格比+19.3%)
- 時価総額:約2.1兆ドル
- 出来高:5億株超
時価総額2.1兆ドルって、上場初日にして米国6位。
メタもテスラもサムスンも、初日で抜いた。上には5位のアマゾン(約2.54兆ドル)、エヌビディア(約5兆ドル)などが残るだけ。
2.1兆ドルって、もはや一般人の脳が処理を拒否する金額なのよ。あたしなんてスーパーで卵が20円上がっただけで騒ぐのに。
出来高5億株超は、2012年のフェイスブック上場(約5.8億株)に迫る歴史級。寄り付きは注文が殺到しすぎて取引開始自体が遅延、寄りの売買代金だけで114億ドルが動いたわ。
人類は「火星移住の未来」に投資してると言うけど、実際は「初値で20%抜けるかしら」が本音なのよ。
昨夜だけは、宇宙開発より証券口座の評価損益の方が気になった人、多かったんじゃない?
何が「史上最大」だったのか
調達額750億ドル。これまでの記録だった2019年サウジアラムコ(約260億ドル)を、ほぼ3倍のスケールで塗り替えた。文句なしの史上最大IPOよ。
演出も抜かりなかったわ。
寄り付きの約1時間前、フロリダからファルコン9が通算650回目の打ち上げ。マスク氏はテキサスの本社Starbaseから、ショットウェル社長はニューヨークのナスダックから、同時に開鐘した。
そのマスク氏、鐘を鳴らす直前にこう言ったの。
「SpaceXが成功する確率は10%以下だと思っていた」。24年前に10%以下だった会社が、今日2.1兆ドル。
そして本人は、この上場で資産1兆ドルを超えて、人類初のトリリオネアになったわ。あたしは昨日、楽天ポイントの有効期限を確認してたわよ。同じ地球に住んでるはずなのに、見てる数字が違いすぎるの。
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これは宇宙のIPOじゃない、AIのIPOよ
ここ、見出しの裏側で一番大事なところ。
SpaceXは目論見書で「28兆ドル超の市場機会」を主張してるんだけど、アナリストの分析によると、その9割はxAI由来なの。
ロケットでも衛星でもなく、AI。2月にxAIを取り込んでからのSpaceXは、「宇宙の会社」というより「宇宙とAIの複合体」で、市場が値付けしてるのは後者の夢の方よ。
そして、これが号砲なの。
9月にはOpenAI、10月にはAnthropicの上場が控えてる。AI三大IPO、合計約3兆ドルの上場ラッシュの第1走者が、初日+19%で走り切った。
残り2社の関係者、昨夜はぐっすり眠れたでしょうね。OpenAI、Anthropic、SpaceX——AI業界、「世界を変えます」と言いながら、まず投資家の口座残高を変えにきてるのよ。
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日本への影響
今回は日本のあたしたちが、立場ごとに違う形で当事者なの。4パターンに分けるわよ。
抽選で買えた人(SBI・楽天・みずほ組)
公開価格135ドルで取得できた人は、初日終値ベースで1株あたり約26ドルの含み益。1ドル=160円換算で約4,200円ね。
NISA成長投資枠で買った人なら、将来売却しても利益に税金はかからない。昨夜は日本中で、「長期保有のつもりです」と言いながら、5分おきに評価損益を更新していた人が大量発生したと思うの。
で、ここで大事なこと。
「初日に+19%」を見ると、人間の脳は「今すぐ確定したい」と「もっと上がるかも」の間で激しく揺れるの。どっちが正解かは誰にも分からないけど、一つだけ確かなのは、深夜の興奮状態は投資判断に向いてないってこと。
売る・持つの判断は、せめて一晩寝てから、自分のリスク許容度と相談してね。
これから買いたい人
SBI・楽天はもちろん、マネックスやmoomooなど、米国株を取り扱う証券会社なら基本どこでも、上場後の通常買付で購入できるわ(新規上場銘柄の取扱開始タイミングは各社の案内を確認してね)。
ただし、冷静に。
初日の終値(161.11ドル)を基準にすれば、市場で買う値段は公開価格より約2割高い水準よ。そして次に取引できるのは週明けで、そこがいくらから始まるかは誰にも分からない。
あなたの取得価格は「初日の終値」じゃなくて「あなたが注文した瞬間の市場価格」——当たり前のようでいて、お祭りの翌週に一番忘れられがちな事実なの。
それと、IPOには通常、既存株主の売却が一定期間制限される「ロックアップ」という仕組みがあって、解除時期には売り圧力が話題になりがちなの。
SpaceXの具体的な条件は目論見書での確認が必要だけど、「初日の熱」と「数ヶ月後の需給」は別物だってことは、頭の隅に置いておいて。
何もしてない積立勢——実はあなたも、もうすぐ当事者
「抽選も参加してないし、関係ないわ」って思ってる、そこのオルカン・S&P500積立勢。実はあなたも、そのうち静かに当事者になるの。
矢印で繋ぐわよ。
SPCX上場 → ラッセル系指数は新ルールで上場5営業日後にも採用可能 → ナスダック100も2026年5月施行の「ファストエントリー」新規則(時価総額上位40位内のIPOは15営業日後に採用可)で7月上旬に採用見込み → オルカンの本体であるMSCI系指数にも大型IPOの早期採用ルールがある → 指数に入れば、連動するインデックスファンドはSPCXを自動的に買う → つまり、あなたの積立ファンドの中に、ある日SpaceXが入ってる
ちなみにナスダックのこの新規則、施行されたのは上場のわずか1ヶ月前。指数が企業を審査する時代から、指数が企業に合わせてルールを変える時代になったのかもね。
オルカン民、本人は昼に何食べるか悩んでるだけなのに、気づいたら宇宙企業の株主になってる。投資界隈、だいたいこういう世界なのよ。
ただし、家計へのインパクトは冷静に見ておくわね。時価総額2.1兆ドルといっても、世界全体の株式市場から見れば構成比率はごく小さくて、オルカンの損益が目に見えてブレるほどじゃないの。
それとS&P500の方は話しが別。指数を運営するS&Pダウ・ジョーンズは6月4日、大型IPO向けの緩和案を自ら却下して、上場から12ヶ月の経過・GAAP黒字・流通株式比率という従来要件の維持を決めたの。
つまりeMAXIS Slim 米国株式のようなS&P500連動ファンドに入るのは、早くても2027年半ば以降、しかも黒字化が条件よ。
つまり積立勢にとって今回は、「いつ指数に入るか」を数えるイベントじゃないの。見るべきは、市場全体でお金がどこからどこへ動いているか——AIと宇宙に資金が集まり続けるのかどうか、の方よ。
為替——ドル建て資産を円160円で持つということ
最後に為替。
SPCXはドル建て資産だから、抽選組も今後の購入組も、株価とドル円の二つの変数を同時に持つことになるの。
円が160円の今、仮に株価が変わらなくても、円高に振れれば円換算の評価額は目減りする。
逆もまた然り。株価が上がっても、円高が来れば喜びが半分になる。人生と同じで、敵は意外と隣のレーンからくるのよ。
ガソリンや電気代の輸入インフレと同じ構造が、あなたの証券口座の中でも動いてる——「世界経済は結局レジで会う」のと同じで、世界の為替はあなたの口座残高で会うのよ。
📖 関連記事:米株 vs 日本株|過去10年リターンとS&P500・日経平均、新NISAでどっち買う?
お祭りのあとの宿題
最後に、冷たい水を一杯だけ。
SpaceXの売上に対する株価の倍率(PSR)は、公開価格ベースで約94倍だった。
終値ベースならさらに上よ。普通の業界なら「お医者さん呼びます?」の水準だけど、AIになると「未来だから」の一言で通る。
資本主義、時々びっくりするほどロマンチストなのよ。
それと歴史の話し。初日に華々しく跳ねたIPOが、1年後も輝いてた例もあれば、静かに公開価格を割っていった例もある。
IPO初日には二種類の人がいるの。
「これは革命だ」と言う人と、「もう売った」と言う人。そして半年後には、両方とも静かになってる。今回がその法則を破るのかどうか、答え合わせには時間がかかるわ。
確かなのは、興奮と業績は別の帳簿だってこと。ロケットは夢を乗せて飛ぶけど、株価は最終的に決算を乗せて飛ぶのよ。
まとめ:歴史的な初日、でも物語はここから
- SpaceX(SPCX)、初値150ドル→終値161.11ドル、公開価格比+19.3%
- 時価総額約2.1兆ドルで初日から米国6位、調達750億ドルは史上最大
- マスク氏は人類初のトリリオネアに
- 実態は「宇宙×AI」のIPO。9月OpenAI、10月Anthropicへの号砲
- 日本勢:抽選組は含み益スタート、積立勢も指数採用で間もなく自動的に当事者へ
- PSR約94倍という宿題は残ったまま
昨夜の打ち上げは成功した。ここからは、軌道に乗り続けられるかの勝負よ。
トリリオネアが生まれた日でも、あたしたちは明日のゴミ出しを忘れちゃいけない。人生、だいたいそっちの方が大事。宇宙は遠い。でもクレジットカードの請求日は近い。投資も人生も、まずはそこからよ。
世界がどう動こうと、自分の足元だけは整える。それだけ。
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※本記事は、CNBC、CNN、Fortune、NPR、CBS News、NBC News、Yahoo Finance 等の公開情報をもとに構成しています。


