ねぇ、「OPEC+」ってよくニュースで聞くけど、結局なに?
「OPEC+、原油増産を決定」 「OPEC+、減産方針を再確認」 「OPEC+の足並み、乱れる」
そんな話、しょっちゅう出てくる。
でも、「OPEC+って、誰?」 「何カ国いるの?」 「結局、原油の値段、操ってる?」
って聞かれたら、答えられる人、少ないわよね。
あたしも昔、「中東の偉い人たちの集まり」くらいの認識だった。
でも、ちゃんと知ったら、めっちゃ重要。 今日は、OPEC+のキホン、整理するわよ。
「今さら聞けない、お金のキホン」シリーズ第3弾、中東エネルギー編。
まず、「OPEC」って何?
OPECは、石油輸出国機構の略。
英語:Organization of the Petroleum Exporting Countries
1960年、イラクのバグダッドで設立。
設立メンバー、たったの5カ国:
- イラン
- イラク
- クウェート
- サウジアラビア
- ベネズエラ
なぜ作ったか?
当時、石油市場を支配してたのは欧米の巨大石油会社(メジャー)。 産油国は、自分たちの石油なのに、値段の決定権がなかった。
——え、それ、めっちゃ不公平。
「うちの庭で取れた野菜なのに、値段は他人が決める」 「しかも安く買い叩かれる」 って状況。
だから、産油国たちが団結した:
「俺たちの石油、俺たちで値段決めるぞ」
これが、OPECの始まり。
恋愛で言うと、「ずっと相手の言いなりだった元カノ達が、SNSで繋がって団結する」 パターン。
「もうあたしたち、舐められないわよ」って覚醒したわけ。
1973年、世界を震撼させた
OPECが初めて世界にガチの力を見せたのが、1973年。
第4次中東戦争が勃発。 イスラエル vs アラブ諸国の戦争。
この時、OPECのアラブ諸国はこう動いた:
「イスラエルを支持する国には、石油を売らない」。そして、原油価格を一気に4倍に引き上げた。
これが、第1次オイルショック。
世界中で:
- ガソリン価格、爆上げ
- 物価、急騰
- 経済、大混乱
日本でも、トイレットペーパー買い占め騒動が起きた。
——え、なんでトイレットペーパー? 原油 → プラスチック・物流コスト爆上げ → 日用品も値上げするって噂が広まって、トイレットペーパーがパニック買いの象徴になった。
要するに、OPECは「石油止めるぞ」の脅しで、世界経済を揺さぶれる存在になった。
2026年5月時点、OPECは11カ国
OPEC、メンバー数の変遷あり。 過去には13カ国いた時期もあるけど、脱退・再加盟を繰り返してる。
2026年5月時点の加盟国(11カ国):
1. イラン (原加盟国、1960年)
2. イラク (原加盟国、1960年)
3. クウェート (原加盟国、1960年)
4. サウジアラビア(原加盟国、1960年)
5. ベネズエラ (原加盟国、1960年)
6. リビア (1962年)
7. アルジェリア (1969年)
8. ナイジェリア (1971年)
9. ガボン (2016年再加盟)
10. 赤道ギニア (2017年)
11. コンゴ共和国 (2018年)
——え、UAEは?
実は、UAE、2026年5月1日付でOPECを脱退したのよ。 イラン紛争の影響、サウジとの対立、対日輸出増を狙ってる、という理由。
これ、めっちゃ最近のホットなニュース。
脱退ドラマ、いつもの「抜けたい元メンバー」の動きと同じ。
「もうこのグループ、ついていけないわ」 「私、別の道行く」
——アイドルグループの卒業発表みたいな展開。
で、「+」って何?「OPEC+」とは?
ここから本題。
「OPEC+(オペックプラス)」って何?
シンプルに言うと、
OPEC + 非加盟の主要産油国 = OPEC+
2016年に設立。
OPECだけだと、世界の石油生産シェアが30%台にしかならない。 だから、もっと影響力を持つために、外部の産油国を仲間に取り込んだ。
OPEC+の主要メンバー(OPEC加盟国に加えて):
- アゼルバイジャン
- バーレーン
- ブラジル
- ブルネイ
- カザフスタン
- マレーシア
- メキシコ
- オマーン
- ロシア ★最重要
- スーダン
- 南スーダン
合計22カ国(OPEC 11カ国+11カ国)。
そして、OPEC+の生産シェアは、世界の約48%。
つまり、世界の石油の約半分をコントロールしてる。
——え、それマジでヤバい。
恋愛で言うと、
OPECだけ:「うちの女子グループ」
OPEC+:「うちの女子グループ + 男友達連合 + 街の有名人たち」
つまり、影響力、爆上げ。
OPEC+ の2大リーダー:サウジ × ロシア
OPEC+で、特に発言力あるのが2カ国:
サウジアラビア
- OPECの原加盟国
- 世界最大級の石油生産国
- 王族が石油会社(サウジアラムコ)を握ってる
- アメリカの同盟国(建前上)
- イスラム教の中心地メッカ・メディナを持つ
- 中東の盟主的存在
ロシア
- OPEC加盟国じゃないけど、OPEC+の超重要メンバー
- 世界トップクラスの石油・天然ガス生産国
- 西側諸国とは対立関係(ウクライナ侵攻後)
- 中国、インドへの輸出で生き残ってる
この2大リーダーが組んだら、世界の石油市場、ほぼ動かせる。
でも、関係は複雑。
サウジは親米、ロシアは反米。 それでも「石油価格」のためには手を組む。
恋愛で言うと、「政治信条は真逆だけど、お金のためなら一緒に飲める2人」 みたいな関係。
商売の前では、思想は二の次。
「増産」「減産」って何?
OPEC+のニュース、必ず出てくるのが「増産」「減産」。
これ、何のこと?
シンプルに言うと、原油の生産量をコントロールしてるって話。
増産(生産量を増やす)
- 「もっと売ろう」
- 結果:市場に石油が増える → 値段下がる
- 原油安要因
減産(生産量を減らす)
- 「売る量、減らそう」
- 結果:市場の石油が少なくなる → 値段上がる
- 原油高要因
つまり、OPEC+は、意図的に石油の供給量を絞ったり緩めたりして、価格をコントロールしてる。
——え、それカルテルじゃない? そう、ぶっちゃけカルテル。
普通の業界で同じことやったら、独占禁止法違反。 でも、国家間の合意だから、合法。
直近の動き(2026年)
最新のOPEC+の動き、覚えておくと、ニュースが格段に分かる。
2023年〜2026年の流れ
2023年11月:合計220万バレルの自主追加減産開始
↓
2024年12月:「2025年4月から段階的に減産解消」を合意
↓
2025年4月〜:毎月、生産量を引き上げ開始
↓
2026年3月3日:「予定どおり4月1日から段階的廃止」を再確認
↓
2026年3月20日:一方で「新たな追加減産計画」も発表
↓
2026年3月:4月の生産を日量20.6万バレル増産決定
↓
2026年5月1日:UAEがOPEC脱退(加盟国12 → 11カ国に)★
つまり、OPEC+の方針、グダグダ。
「減産解消するわ」 「やっぱり追加減産するわ」 「UAEは脱退するわ」
——カオス。
理由:
- メンバーの利害が一致しない
- 各国、自国経済の事情がある
- イラン紛争の影響で、戦略が大混乱
- サウジ vs ロシア vs UAE の対立も
恋愛で言うと、「卒業旅行行きたいけど、グループ内で行き先が決まらない」 「結局、半分が脱退して別の旅行始める」 みたいな状況。
OPEC+ の影響力、実は低下中
「世界の石油の半分を握ってる」って言ったけど、実はOPEC+の影響力、ピーク過ぎ。
理由:
1. アメリカのシェール革命
2010年代以降、アメリカがシェールオイルで大増産。 今や、世界トップの石油生産国はアメリカ。
OPEC+が減産しても、アメリカが増産すれば、市場の石油は減らない。
2. 加盟国の不一致
各国、自国の事情で動く:
- サウジ:価格維持したい
- ロシア:制裁回避で安く売りたい
- UAE:もっと売りたかったから脱退
団結力、年々低下。
3. 再生可能エネルギーの台頭
世界が脱炭素に向かう中、長期的には石油需要は減る方向。 OPEC+の影響力、構造的に弱まる。
📖 原油の基礎、こちらで → [原油って結局なに?|あたしの電気代と物価を動かす、地味な主役]
📖 ホルムズ海峡の話 → [ホルムズ海峡って何が問題?|世界の石油の25%が通る、地球で一番狭い大動脈]
イラン紛争で、OPEC+はどう動いた?
2026年2月末、イラン紛争勃発。 ホルムズ海峡、事実上閉鎖。
このピンチに、OPEC+の対応は——
増産で対応。
3月以降、月ごとに生産量を引き上げ。
- 4月:日量20.6万バレル増産
- それ以降も毎月増産検討
つまり、「世界の石油不足を、私たちで埋めるわよ」って姿勢。
でも、実態は:
- イラン自体がOPEC加盟国
- イランの石油生産、半壊状態
- だから、サウジ・UAE・イラクが増産で穴埋め
そして、UAEは「もっと増産したいのに、OPEC枠で縛られる」って不満で脱退。
中東の石油事情、グダグダの極み。
日本にとってのOPEC+
日本人として、OPEC+を知る意義:
1. ガソリン代に直結
OPEC+が増産すると → 原油安 → ガソリン代下がる OPEC+が減産すると → 原油高 → ガソリン代上がる
つまり、OPEC+の決定が、日本のガソリン代を動かす。
2. 電気代にも影響
火力発電の燃料 = 石油・LNG。 原油価格上昇 → 電気代上昇。
3. 物価全般に波及
原油 → 物流コスト、プラスチック原料、化学製品、すべてに影響。 OPEC+の方針一つで、スーパーの値段が動く。
4. 日本のエネルギー戦略
日本の原油の9割が中東依存。 そのうちの多くがOPEC加盟国から。 だから、OPEC+の動向は日本の生命線。
※日本のエネルギー事情、第4弾で詳しく
なぜ「他人事」じゃないか
「OPEC+の会議?サウジの王族の話?自分には関係ない」って思える時代、 もう終わった。
OPEC+の動きで:
OPEC+の方針発表
↓
原油先物市場、即反応
↓
WTI、ブレント価格、上下
↓
日本の輸入原油価格、1ヶ月後に反映
↓
ガソリン代、電気代、物価に波及
↓
あなたの財布、薄くなる or 助かる
つまり、OPEC+ = 世界経済のリモコン。
誰がボタン押すかで、あなたの生活費が動く。
締め——OPEC+は、グダグダな家族会議
OPEC+は——グダグダな大家族よ。
22カ国が集まって、毎月会議。
- サウジ「価格維持したい」
- ロシア「私は安く売って稼ぐ」
- イラン「戦争で生産半減、助けて」
- カザフスタン「うちの数字、ちゃんと守ってる?」(バレないと思ってる)
意見、まとまらない。 方針、コロコロ変わる。 脱退者、続出。
でも、それでも世界の石油の半分を握ってる。 世界経済、こんな大家族に振り回されてる。
——あら、それ、めちゃくちゃ怖いわよ。
でも、いつもの結論。
OPEC+が増産しようが減産しようが、UAEが脱退しようが、 あなたの財布、あなたの仕事、あなたの暮らし。 これだけは、自分で守れる。
不安定な世界で最後に効くの、結局「生活力」なのよね。
——次回は、最終回。 「日本のエネルギー自給率15%、ヤバいの?」
ホルムズ海峡が詰まり、原油100ドルが続き、OPEC+がグダグダな今、 日本のエネルギー、どこまで持つ? そして、私たちにできることは?
「今さら聞けない、お金のキホン」中東エネルギー編、最終回へ。
📖 シリーズ第1弾:原油の基礎 → [原油って結局なに?|あたしの電気代と物価を動かす、地味な主役]
📖 シリーズ第2弾:ホルムズ海峡 → [ホルムズ海峡って何が問題?|世界の石油の25%が通る、地球で一番狭い大動脈]
📖 中東情勢の最新動向 → [トランプ「停戦は生命維持装置頼み」発言で市場震撼|原油98ドル、米国債利回り上昇]
📖 CPI上振れで市場震撼 → [CPI上振れで「ウォーシュ取引」崩壊|S&P500反落、利下げ夢、戦争と原油高にかき消された]
※本記事は「今さら聞けない、お金のキホン」シリーズの第3弾です。 中東エネルギー編、全4部作。
- 第1弾:原油って結局なに?(公開済み)
- 第2弾:ホルムズ海峡って何が問題?(公開済み)
- 第3弾:OPEC+って結局なに?(本記事)
- 第4弾:日本のエネルギー自給率15%、ヤバいの?
※本記事は、JETRO、日本経済新聞、Bloomberg、外務省、石油連盟、Wikipedia 等の公開情報をもとに構成しています。


